誰かに私の話を聞いてほしい。 だけど私は年度初めの一件のせいで友達は菜緒しかいない。 菜緒もモヤっとした原因の1人なわけだけど、他に相手がいないから、結局菜緒に話す。 「あのさ菜緒…」 「どうした?」 やっぱり、菜緒はいつも通り。 「私さ、類のことが好きなはずなんだけど…」 「違う人好きになっちゃった?」 優しく、あやすように聞かれる。 「うん…」 「蒼太くん?」 「…っ!なんで?」