翌日、私は風邪をひいた。分かっていた事 だ。

でもそんな事気にもならないくらい不安だっ
た。

結局、昨日は燈矢と会っていない。燈矢は何
て答えたのかな?

「ゲホッゲホッ」

咳が出て苦しくなる。、

「桜夜ー?仕事に行ってくるから薬とごはん
置いておくわね。安静にしててね。」

一人、かぁ。

「ゴホッ、うん。ありがとう」

取り敢えず、薬を飲んで寝よう。少しは良くなる、はず。

色々考えてると、疲れて結局十分位で眠りに
ついた。

「桜夜、さや?」

誰か呼んでる?燈矢...

「燈矢、、?」

「うん。良かった、俺だよ。」

何で、、?時計を見てみるとまだ一時を指し
てる。

「学校は、?」

「桜夜が心配で早退してきた。、お母さんに
も頼まれてたしね。」

「そ、そうなんだ。」

ダメだ、昨日の事がまだ頭から離れない。

「というか、傘、なんでさしてかないの。風
邪引いてるじゃん」

心配そうに燈矢が覗き込んでくる。

ー トンッ ー

「まだ熱あるじゃん。薬は飲んだ?」

おでこを触って熱を測る燈矢。

「あ、あのさ。昨日、放課後、」

やばい、何言ってるんだろう。

「やっぱり聞いてた、の?」

「うん、ごめん。でもお似合いだと思うよ。」

だなんて愛想笑いをして誤魔化す。

「やめなよ。顔、笑ってないよ。俺、断った
よ。」

「なんで、?」

お似合いなのに、。これは私の本心。

ストレートイケメンと美人は合うと思う。

「そんなの、、桜夜が好きに決まってるから
でしょ、」

嘘...ほんとに、次こそ夢じゃない?

「本当に?」

「嘘ついてどうするのさ」

信じられない、両思いだなんて。

「私も、燈矢の事好きだよ。」

「わかってたよ。」

「えぇ...なんで、じゃあ、」

「桜夜、、」

「ん、」

いきなりされた燈矢からのキス。

でも燈矢とのキスは甘くて、優しくて、満た
され ていくようだった。