あの後、彼の家に連れて行って貰った。自分
なんかが良いのかって何回も聞くと、

「ここはもう桜夜の家だよ。」

という変な言葉が返ってきた。でも全ての疑
問は後で聞くことにした。

目を覚ますと、丁度夕方辺りだった。彼はベ
ッドの横に座っていて、さっきの話の説明を
してくれた。

「色々、分からない事だらけだよね。まず、
桜夜は僕の事覚えてないよね?」

考えてみても思い当たる事がこれと言って無
かった、

「ごめん、覚えてない、」

すると、焦ったように彼が言う。

「ううん、大丈夫。それが普通だから。」

でも自分だけ覚えてないのはずるい気がす
る。

「えっとね、僕は桜夜の従兄弟なんだ。名前
が、海瀬燈矢。」

いとこ...そんなに近くに居たんだと思うと不
思議だ。

「でね、桜夜を預かることにしたんだよね。 偉い 人達も認めてくれたんし。」

「色々、ありがとう。」

「俺さ、桜夜と一緒に居れるのとか嬉しい
し、...」

嬉しい、?どういう事だろう

「え、、?」

「何も無いよぉ」

結局、現実でも一緒に居れてすごく嬉しい。

伝えれる勇気は無いけれど、私は多分...