作戦が無事に終われたこと、華の幸せそうな笑顔を見れて美優はホッとする。
その後、たこ焼きをみんなで作って食べて、楽しい時間を過ごす。
とても幸せな時間。
みんな程はまだ食べれないけど、楽しい雰囲気のおかげで、いつもより食べることができた。
たこ焼きが終わり、翔太からもらった果物を航也が切ってくれてテーブルに出してくれた。
桃やグレープフルーツの甘い香りが部屋中に広がる。
指を怪我した華に代わって、航也と翔太が率先してやってくれる。
美優と華はそんな2人に甘えてゆっくり過ごさせてもらう。
「翔太からもらった桃甘いね!」
「うん、美味しい!」
女子2人が美味しそうに果物を頬張る姿を航也と翔太は微笑ましく見ている。
それから4人でトランプゲームをしたり、テレビゲームをしたり、時間も忘れて楽しいひと時を過ごした。
時刻は気付けば午後8時半。
それから交代で華→翔太→美優→航也の順でお風呂に入る。
航也がお風呂に入っている間、リビングで3人がくつろいでいる時だった。
突然、美優の鼻からタラ〜と水っぽい物が流れた。
ん?鼻水かな?そう思って手を見ると真っ赤な鼻血だった。
「あっ」
美優の声に2人が振り向く。
「美優?」「どした?」
美優が抑えていた手を離すとポタポタと鼻血が流れる。
すぐに翔太がティッシュを持ってきてくれて鼻を抑えてくれる。
「鼻血出ちゃったね。俺抑えるから楽にしてて」
美優は頷き、華は心配そうに美優の横に座り背中を擦ってくれる。
「美優、お風呂でのぼせた?」
華が聞いてくれるが、長湯はするなって航也に止められてるし、いつも通りの時間で上がった。
美優は小さく首を横に振る。
3分以上経っても鼻血は止まるどころがむしろ増えている。
ティッシュが見る見る赤く染まっていく。
その時、お風呂から上がった航也が戻ってきた。
「航也!美優が鼻血出しちゃって」
華が慌てて航也に伝える。
「え?」
少しびっくりした様子で美優に駆け寄る。
「翔太サンキュ。いつから?」
「3分くらい前から、まだ全然止まってないわ」
「わかった。俺変わるわ」
翔太が抑えてたティッシュを見て出血量を確認する。
新しいティッシュに変えてまた美優の鼻を抑える。
「美優?気持ち悪くない?」
美優は頷くが、さらに5分が経過しても鼻血は止まる気配はなく、ティッシュを外した途端、ポタポタ垂れてくる。
「翔太、ちょっと時間見ててくれる?出血が続いた時間把握しておきたいから」
「わかった」
「美優、大丈夫だからね。
お話だけ聞いて。前に薬の副作用で血が止まりにくくなってるって話ししたでしょ?
入院してる時は点滴で出血を起こしにくくする薬が入ってたから大丈夫だったけど、外泊するのに点滴一旦終わりにしたから、そのせいだと思うんだ。
だから心配しなくて大丈夫だけど、出血が止まらないから、ちょっと点滴入れるからね。いい?」
初めてのことに美優は動揺を隠せない。
「うん…ハァ、ハァ、ハァ」
だんだんと美優の呼吸が荒くなる。
「美優、怖がらなくて大丈夫だよ。翔太、ちょっと俺、隣の部屋から点滴取ってくるから、美優の鼻抑えててくれる?
美優、過呼吸にならないように深呼吸だよ」
「わかった」
翔太が代わる。
出血してから既に10分以上が経っているが、出血量は増える一方。
航也を待つ間に貧血の症状が出始める。
「ハァハァ、あたま…くらくらする…気持ち…悪い…ハァハァ」
美優が小さな声で呟く。
「華、何か容器取ってきて。吐くかもしれないから」
「うん」
翔太に言われ華が洗面所から小さいバケツを持ってきてくれた。
それと同時に航也が戻って来た。
「航也、めまいと吐き気出てきたみたい」
翔太が伝える。
「わかった、点滴急ぐな。美優、ちゃんと目開けてて」
点滴のボトルに止血剤、吐き気止めの薬剤を注入し、準備をする。
「美優、ちょっとチクッとするよ。…よし入ったよ、少しずつ楽になると思うから」
それから30分程かけて、徐々に出血も吐き気も落ち着いた。
(やっぱり点滴持ってきてよかった…)
まだ貧血の症状が出てる美優をソファに寝かせて、美優の様子を見ながら、またみんなで何事もなかったかのように談笑を始める。
みんなが心配すると美優が切ない思いをするのをみんなわかってるから。
航也、翔太、華の3人が他愛もない話をしていると、しばらくして美優がウトウトし始める。
「美優ベッド行こう」
航也が声をかける。
「いや…まだ寝ない…ここにいる…」
美優はそう言うがすでに眠る寸前。
「もう眠いんだからベッドで寝るよ。翔太、点滴一緒に持ってくれる?」
「わかった」
そうして美優を航也の部屋のベッドに寝かせる。
航也と翔太がリビングに戻ると華が心配そうに尋ねる。
「美優…大丈夫?鼻血なんてびっくりしちゃった…」
「うん、大丈夫だよ。薬の影響で出血しやすくなってるだけだから、心配かけてごめんな」
「俺らのために色々考えさせて、疲れさせちゃったな」
翔太も責任を感じてしまう。
「まだ体力がないからな…仕方ないよ。でも、今回2人のことが上手くいってホッとしてると思うよ」
こうして、美優と航也の作戦は成功し、華と翔太がめでたくカップルになり、幸せな結末を迎えることができた。
鼻血が出るというトラブルもあったが、翌日無事に予定通りの時刻に病院に帰って来ることができ、2回目の外泊リハビリは終了した。
その後、たこ焼きをみんなで作って食べて、楽しい時間を過ごす。
とても幸せな時間。
みんな程はまだ食べれないけど、楽しい雰囲気のおかげで、いつもより食べることができた。
たこ焼きが終わり、翔太からもらった果物を航也が切ってくれてテーブルに出してくれた。
桃やグレープフルーツの甘い香りが部屋中に広がる。
指を怪我した華に代わって、航也と翔太が率先してやってくれる。
美優と華はそんな2人に甘えてゆっくり過ごさせてもらう。
「翔太からもらった桃甘いね!」
「うん、美味しい!」
女子2人が美味しそうに果物を頬張る姿を航也と翔太は微笑ましく見ている。
それから4人でトランプゲームをしたり、テレビゲームをしたり、時間も忘れて楽しいひと時を過ごした。
時刻は気付けば午後8時半。
それから交代で華→翔太→美優→航也の順でお風呂に入る。
航也がお風呂に入っている間、リビングで3人がくつろいでいる時だった。
突然、美優の鼻からタラ〜と水っぽい物が流れた。
ん?鼻水かな?そう思って手を見ると真っ赤な鼻血だった。
「あっ」
美優の声に2人が振り向く。
「美優?」「どした?」
美優が抑えていた手を離すとポタポタと鼻血が流れる。
すぐに翔太がティッシュを持ってきてくれて鼻を抑えてくれる。
「鼻血出ちゃったね。俺抑えるから楽にしてて」
美優は頷き、華は心配そうに美優の横に座り背中を擦ってくれる。
「美優、お風呂でのぼせた?」
華が聞いてくれるが、長湯はするなって航也に止められてるし、いつも通りの時間で上がった。
美優は小さく首を横に振る。
3分以上経っても鼻血は止まるどころがむしろ増えている。
ティッシュが見る見る赤く染まっていく。
その時、お風呂から上がった航也が戻ってきた。
「航也!美優が鼻血出しちゃって」
華が慌てて航也に伝える。
「え?」
少しびっくりした様子で美優に駆け寄る。
「翔太サンキュ。いつから?」
「3分くらい前から、まだ全然止まってないわ」
「わかった。俺変わるわ」
翔太が抑えてたティッシュを見て出血量を確認する。
新しいティッシュに変えてまた美優の鼻を抑える。
「美優?気持ち悪くない?」
美優は頷くが、さらに5分が経過しても鼻血は止まる気配はなく、ティッシュを外した途端、ポタポタ垂れてくる。
「翔太、ちょっと時間見ててくれる?出血が続いた時間把握しておきたいから」
「わかった」
「美優、大丈夫だからね。
お話だけ聞いて。前に薬の副作用で血が止まりにくくなってるって話ししたでしょ?
入院してる時は点滴で出血を起こしにくくする薬が入ってたから大丈夫だったけど、外泊するのに点滴一旦終わりにしたから、そのせいだと思うんだ。
だから心配しなくて大丈夫だけど、出血が止まらないから、ちょっと点滴入れるからね。いい?」
初めてのことに美優は動揺を隠せない。
「うん…ハァ、ハァ、ハァ」
だんだんと美優の呼吸が荒くなる。
「美優、怖がらなくて大丈夫だよ。翔太、ちょっと俺、隣の部屋から点滴取ってくるから、美優の鼻抑えててくれる?
美優、過呼吸にならないように深呼吸だよ」
「わかった」
翔太が代わる。
出血してから既に10分以上が経っているが、出血量は増える一方。
航也を待つ間に貧血の症状が出始める。
「ハァハァ、あたま…くらくらする…気持ち…悪い…ハァハァ」
美優が小さな声で呟く。
「華、何か容器取ってきて。吐くかもしれないから」
「うん」
翔太に言われ華が洗面所から小さいバケツを持ってきてくれた。
それと同時に航也が戻って来た。
「航也、めまいと吐き気出てきたみたい」
翔太が伝える。
「わかった、点滴急ぐな。美優、ちゃんと目開けてて」
点滴のボトルに止血剤、吐き気止めの薬剤を注入し、準備をする。
「美優、ちょっとチクッとするよ。…よし入ったよ、少しずつ楽になると思うから」
それから30分程かけて、徐々に出血も吐き気も落ち着いた。
(やっぱり点滴持ってきてよかった…)
まだ貧血の症状が出てる美優をソファに寝かせて、美優の様子を見ながら、またみんなで何事もなかったかのように談笑を始める。
みんなが心配すると美優が切ない思いをするのをみんなわかってるから。
航也、翔太、華の3人が他愛もない話をしていると、しばらくして美優がウトウトし始める。
「美優ベッド行こう」
航也が声をかける。
「いや…まだ寝ない…ここにいる…」
美優はそう言うがすでに眠る寸前。
「もう眠いんだからベッドで寝るよ。翔太、点滴一緒に持ってくれる?」
「わかった」
そうして美優を航也の部屋のベッドに寝かせる。
航也と翔太がリビングに戻ると華が心配そうに尋ねる。
「美優…大丈夫?鼻血なんてびっくりしちゃった…」
「うん、大丈夫だよ。薬の影響で出血しやすくなってるだけだから、心配かけてごめんな」
「俺らのために色々考えさせて、疲れさせちゃったな」
翔太も責任を感じてしまう。
「まだ体力がないからな…仕方ないよ。でも、今回2人のことが上手くいってホッとしてると思うよ」
こうして、美優と航也の作戦は成功し、華と翔太がめでたくカップルになり、幸せな結末を迎えることができた。
鼻血が出るというトラブルもあったが、翌日無事に予定通りの時刻に病院に帰って来ることができ、2回目の外泊リハビリは終了した。