〜クリスマスイブ〜
美優は朝からウキウキしていて、いつもより早く目が覚める。
今日は待ちに待った航也と初めてのデートの日。
入院してから初めての外出に胸が踊る。体調も大丈夫そう。
その時、控えめにゆっくりと扉が開いた。
「おぉ!美優、起きてたの?」
「うん、楽しみで早く目が覚めちゃった!」
いつもは寝ている時間なのに、美優の目は爛々と輝いている。
(まだ朝の6時前…いつから起きてんだ(笑))
「わかったよ。楽しみなのは良い事だけど、行くのは午後からだから、それまで少し寝な?あんまりはしゃぐと、また熱出て行けなくなるぞ。部屋で大人しくしてろよ」
そんな美優を見るのは嬉しかったが、美優の体力を考えて、あえて厳しめに言う。
自分もこの日を指折り数えていたことは内緒(笑)
一通り美優の状態を観察し、体調は悪くなさそうで、ホッとする。
「じゃあ、外来終わったら迎えに来るから」
「うん、頑張ってね」
航也が出て行った後も興奮がおさまらず、結局一睡も出来ずにお昼を迎えた。
しばらくして、看護師さんが病室に入ってきた。
「美優ちゃん、午後お出掛けでしょ?いいね〜、楽しみね。点滴は一旦終わりで良いって鳴海先生言ってたから、止めるね。帰って来たらまた点滴つなぐから、針は抜かないで包帯で固定しておこうね。
あっ、そうそう。お出掛けするなら、髪の毛結ってあげようか?私得意なの」
「え?!はい!嬉しい!」
この病棟の看護師さんはみんな優しい。
看護師さんの好意に甘える。
「美優ちゃんできたよ!とっても可愛いい!」
看護師さんが、ハーフアップにして両脇を三つ編みにして後ろで一つに束ねてくれた。
「ありがとう!」
「楽しんでおいでね」
美優は、華と一緒に買いに行ったクリスマスプレゼントをカバンに入れて、普段着に着替え、航也を待った。
13時過ぎ、ようやく航也が来た。
「おまたせ。おっ、髪の毛結んでもらったの?」
「うん、看護師さんが結んでくれたの。かわいい?」
上目遣いで聞いてくる美優を抱き締めたい気持ちをグッとこらえる。
「はい、はい、かわいい、かわいい。さっ行くよ!」
照れ隠しで、ついぶっきら棒に返事をする。
美優はちょっと拗ねた顔。
駐車場に着いて、車に乗り込む。美優はまだ拗ねてる。
「ねぇ美優、すげーかわいい。似合ってるよ」
そう言って、拗ねる美優の頬にキスをする。
不意にキスをされ、目を見開いてびっくりした表情がまた可愛いい。
「本当に?!かわいい?」
「当たり前だろ」
無邪気に聞いてくる美優を抱き締め、もう一度軽くキスをする。
理性がきかなくならないように、必死に平静を装う。
「よし、じゃあ、出発するよ」
駐車場を出て、車を走らせる。
「暗くなるまでまだ時間あるから、前言ってた海までドライブに行くか?」
「うん!海なんて久しぶり!楽しみ!」
「夏の海も賑やかで良いけど、冬の海も静かでさ、波を見てボーッと過ごすのも良いもんだよ。海まで少し時間かかるから、寝ててもいいぞ」
テンションの高い美優は寝る気配はない(笑)
傍から見れば、美優はどこにでもいる高校生に見えるだろう…
風邪が流行る季節。
インフルエンザの患者も増えてきた。
今の病状を考えると、美優を人混みに連れて行くことはまだ出来ないが、航也は、それでも無邪気にはしゃぐ美優に目を細める。
海に到着するまでの間、結局美優が眠ることはなかった。
途中のドライブスルーで、洋菓子2つと、美優はミルクティー、航也はホットコーヒーを買って、海辺に車を停めて、海を眺めながら2人で食べる。
「美優?寒くない?」
用意していた膝掛けを美優に掛ける。
「ちょっとごめんな」
航也はさりげなく美優の手首をつかみ脈を測る。
脈も熱も落ち着いているようで安心する。
「美優どう?こうやって、海見ながら2人で過ごすのも悪くないだろ?」
「うん、素敵!!冬の海がこんなにキレイだなんて思わなかった。今日は時間作ってくれてありがとう」
「どういたしまして。美優と過ごす初めてのクリスマスだからね、美優に喜んでもらえて良かったよ。来年はさ、家で2人でお祝いできるといいな」
「うん、そうだね。でも…美優は、航也といれるだけで十分幸せだよ。これからも…ずっと一緒にいてくれる?」
「俺の方こそ、美優から十分過ぎる程、幸せもらってる。俺から美優を手放すことはないから、安心しろ」
航也は照れくさそうに言う。
そして後部座席から小さい紙袋を取り出す。
「はい、これ。開けてみて」
「え?何?」
不思議そうに美優が紙袋を開けると、箱に入ったキラキラ輝くネックレスがあった。
「わぁ〜すごくきれい!!これ…私に?」
「ハハ、美優以外の誰にあげんだよ。ピンクパールのネックレス、美優に似合うかな〜って思ってさ。俺からのクリスマスプレゼント」
「嬉しい…ありがとう…グスン」
「泣くことないだろ。ほら、貸してみ?後ろ向いて」
航也が美優の首にネックレスを付けてくれた。
(やっぱりこれにしてよかった)
「ありがとう、嬉しい。
私もね…全然たいした物じゃないけど、航也にプレゼントがあるの。気に入るか分からないけど…」
そう言ってカバンからプレゼントを取り出し、航也に渡す。
「俺にも?ありがとう。開けてもいい?」
「うん」
「おっ、美優とお揃いマグカップ?こっちのキーホルダーもお揃いじゃん!ありがとう!
美優が退院して家に帰ってきたら一緒に使おうな。熊のキーホルダーもありがとう。大事にするよ」
「気に入ってもらえて良かった。華と一緒に出掛けた時に選んだの」
「そっか、嬉しいよ」
2人は、そんな甘い一時を過ごし、幸せを噛みしめていた。
幸せな時間はあっという間で、時間は3時半を回っている。
すでに太陽が傾き、寒さも増していく。
「そろそろイルミネーションに向かうか?今向かったら、ちょうど暗くなって綺麗に見えるよ」
「うん!行こう!恋人とクリスマスにイルミネーションなんて…なんか夢みたい」
「そうだな。定番だけど、クリスマスと言ったらやっぱりな」
そんな会話をしながら、車を走らせる。
さすがの美優も、いつもより早起きしたこともあって、走り出してすぐにウトウトし始める。
「美優もう寝な。着いたら起こすよ」
しばらくすると、美優はスヤスヤ寝息を立て始める。
〜1時間後〜
とある公園に到着する。
ここのイルミネーションは、ガイドブックにも載ってるだけあって、カップルや家族連れがたくさんいる。
「美優?美優、着いたよ?」
美優は目を擦りながら、辺りを見渡している。
「少し寝れたね。駐車場から見えないこともないけど、少しなら外に出てもいいよ。体辛くなかったら少し歩く?」
「うん!行きたい!」
航也は美優の体調を確認し、自分のマフラーを美優に巻く。
「ありがとう」
「よし、行こうか」
美優と航也は、手をつなぎながらゆっくりと歩き出す。
しばらくすると、メインのイルミネーションまで来た。
「すごいな」
「うん、こんなに綺麗なイルミネーション初めて見た!」
ベンチに座りながら眺める。
2人で写真を撮ったりして、しっかり思い出に刻む。
30分くらい歩いて、そろそろ車に戻ろうとすると、シュンとする美優。
「美優、寒くなってきたから戻るよ。また連れてきてやるから、体調悪くなる前に帰ろうな」
楽しかったから帰りたくないよな…
しかも帰る場所は病院…
航也も心苦しいが、無理をして後々苦しい思いをするのは美優だから…
心を鬼にして、美優の手を引き駐車場に向かう。
病院に向かう道中も美優は眠っていた。
幸い、熱や発作の兆候は見られないが、疲れやすいのは事実。
病院の駐車場に入り、眠ったままの美優を抱いて病院に入っていく。
すでに夜勤の看護師が働いている。
「鳴海先生、おかえりなさい。美優ちゃん眠っちゃいました?」
「うん、疲れたみたいで起きないから連れてきた」
部屋に入ると美優の夕飯が運ばれていた。
ベッドに横にすると、美優が目を覚ます。
「美優?着いたよ。起きれる?夕飯来てるから、ちゃんと食べな」
まだ眠そうな美優だったが、食事はしっかり取らせないと…
あとは、看護師に美優を任せて、航也はナースステーションに向かい、外出中に他の担当患者に異変は無かったか、カルテを確認する。
しばらくすると、看護師が報告をあげてくれる。
「鳴海先生、美優ちゃん、夕飯3分の2程食べました。バイタルも安定してましたし、ふらつきも見られなかったので、シャワー浴でお風呂に入りました。今日の夜間の点滴はどうしましょう?」
「ありがとう。食事がそれなりに取れてるから、今日の夜は点滴は無くて良いかな。また明日から考えて指示出すから、よろしく」
一通り仕事を終え、夜の9時過ぎ。消灯で薄暗くなった美優の部屋を覗くと、スヤスヤ気持ち良さそうに眠っている。
触った感じ熱もないし、胸の音も綺麗で安心する。
美優の前髪をかき分け「おやすみ」と小さくつぶやき、病室を出る。
航也もマンションに帰る。
美優とのデートは、あっという間だったが、楽しく幸せなひと時だった。
美優は朝からウキウキしていて、いつもより早く目が覚める。
今日は待ちに待った航也と初めてのデートの日。
入院してから初めての外出に胸が踊る。体調も大丈夫そう。
その時、控えめにゆっくりと扉が開いた。
「おぉ!美優、起きてたの?」
「うん、楽しみで早く目が覚めちゃった!」
いつもは寝ている時間なのに、美優の目は爛々と輝いている。
(まだ朝の6時前…いつから起きてんだ(笑))
「わかったよ。楽しみなのは良い事だけど、行くのは午後からだから、それまで少し寝な?あんまりはしゃぐと、また熱出て行けなくなるぞ。部屋で大人しくしてろよ」
そんな美優を見るのは嬉しかったが、美優の体力を考えて、あえて厳しめに言う。
自分もこの日を指折り数えていたことは内緒(笑)
一通り美優の状態を観察し、体調は悪くなさそうで、ホッとする。
「じゃあ、外来終わったら迎えに来るから」
「うん、頑張ってね」
航也が出て行った後も興奮がおさまらず、結局一睡も出来ずにお昼を迎えた。
しばらくして、看護師さんが病室に入ってきた。
「美優ちゃん、午後お出掛けでしょ?いいね〜、楽しみね。点滴は一旦終わりで良いって鳴海先生言ってたから、止めるね。帰って来たらまた点滴つなぐから、針は抜かないで包帯で固定しておこうね。
あっ、そうそう。お出掛けするなら、髪の毛結ってあげようか?私得意なの」
「え?!はい!嬉しい!」
この病棟の看護師さんはみんな優しい。
看護師さんの好意に甘える。
「美優ちゃんできたよ!とっても可愛いい!」
看護師さんが、ハーフアップにして両脇を三つ編みにして後ろで一つに束ねてくれた。
「ありがとう!」
「楽しんでおいでね」
美優は、華と一緒に買いに行ったクリスマスプレゼントをカバンに入れて、普段着に着替え、航也を待った。
13時過ぎ、ようやく航也が来た。
「おまたせ。おっ、髪の毛結んでもらったの?」
「うん、看護師さんが結んでくれたの。かわいい?」
上目遣いで聞いてくる美優を抱き締めたい気持ちをグッとこらえる。
「はい、はい、かわいい、かわいい。さっ行くよ!」
照れ隠しで、ついぶっきら棒に返事をする。
美優はちょっと拗ねた顔。
駐車場に着いて、車に乗り込む。美優はまだ拗ねてる。
「ねぇ美優、すげーかわいい。似合ってるよ」
そう言って、拗ねる美優の頬にキスをする。
不意にキスをされ、目を見開いてびっくりした表情がまた可愛いい。
「本当に?!かわいい?」
「当たり前だろ」
無邪気に聞いてくる美優を抱き締め、もう一度軽くキスをする。
理性がきかなくならないように、必死に平静を装う。
「よし、じゃあ、出発するよ」
駐車場を出て、車を走らせる。
「暗くなるまでまだ時間あるから、前言ってた海までドライブに行くか?」
「うん!海なんて久しぶり!楽しみ!」
「夏の海も賑やかで良いけど、冬の海も静かでさ、波を見てボーッと過ごすのも良いもんだよ。海まで少し時間かかるから、寝ててもいいぞ」
テンションの高い美優は寝る気配はない(笑)
傍から見れば、美優はどこにでもいる高校生に見えるだろう…
風邪が流行る季節。
インフルエンザの患者も増えてきた。
今の病状を考えると、美優を人混みに連れて行くことはまだ出来ないが、航也は、それでも無邪気にはしゃぐ美優に目を細める。
海に到着するまでの間、結局美優が眠ることはなかった。
途中のドライブスルーで、洋菓子2つと、美優はミルクティー、航也はホットコーヒーを買って、海辺に車を停めて、海を眺めながら2人で食べる。
「美優?寒くない?」
用意していた膝掛けを美優に掛ける。
「ちょっとごめんな」
航也はさりげなく美優の手首をつかみ脈を測る。
脈も熱も落ち着いているようで安心する。
「美優どう?こうやって、海見ながら2人で過ごすのも悪くないだろ?」
「うん、素敵!!冬の海がこんなにキレイだなんて思わなかった。今日は時間作ってくれてありがとう」
「どういたしまして。美優と過ごす初めてのクリスマスだからね、美優に喜んでもらえて良かったよ。来年はさ、家で2人でお祝いできるといいな」
「うん、そうだね。でも…美優は、航也といれるだけで十分幸せだよ。これからも…ずっと一緒にいてくれる?」
「俺の方こそ、美優から十分過ぎる程、幸せもらってる。俺から美優を手放すことはないから、安心しろ」
航也は照れくさそうに言う。
そして後部座席から小さい紙袋を取り出す。
「はい、これ。開けてみて」
「え?何?」
不思議そうに美優が紙袋を開けると、箱に入ったキラキラ輝くネックレスがあった。
「わぁ〜すごくきれい!!これ…私に?」
「ハハ、美優以外の誰にあげんだよ。ピンクパールのネックレス、美優に似合うかな〜って思ってさ。俺からのクリスマスプレゼント」
「嬉しい…ありがとう…グスン」
「泣くことないだろ。ほら、貸してみ?後ろ向いて」
航也が美優の首にネックレスを付けてくれた。
(やっぱりこれにしてよかった)
「ありがとう、嬉しい。
私もね…全然たいした物じゃないけど、航也にプレゼントがあるの。気に入るか分からないけど…」
そう言ってカバンからプレゼントを取り出し、航也に渡す。
「俺にも?ありがとう。開けてもいい?」
「うん」
「おっ、美優とお揃いマグカップ?こっちのキーホルダーもお揃いじゃん!ありがとう!
美優が退院して家に帰ってきたら一緒に使おうな。熊のキーホルダーもありがとう。大事にするよ」
「気に入ってもらえて良かった。華と一緒に出掛けた時に選んだの」
「そっか、嬉しいよ」
2人は、そんな甘い一時を過ごし、幸せを噛みしめていた。
幸せな時間はあっという間で、時間は3時半を回っている。
すでに太陽が傾き、寒さも増していく。
「そろそろイルミネーションに向かうか?今向かったら、ちょうど暗くなって綺麗に見えるよ」
「うん!行こう!恋人とクリスマスにイルミネーションなんて…なんか夢みたい」
「そうだな。定番だけど、クリスマスと言ったらやっぱりな」
そんな会話をしながら、車を走らせる。
さすがの美優も、いつもより早起きしたこともあって、走り出してすぐにウトウトし始める。
「美優もう寝な。着いたら起こすよ」
しばらくすると、美優はスヤスヤ寝息を立て始める。
〜1時間後〜
とある公園に到着する。
ここのイルミネーションは、ガイドブックにも載ってるだけあって、カップルや家族連れがたくさんいる。
「美優?美優、着いたよ?」
美優は目を擦りながら、辺りを見渡している。
「少し寝れたね。駐車場から見えないこともないけど、少しなら外に出てもいいよ。体辛くなかったら少し歩く?」
「うん!行きたい!」
航也は美優の体調を確認し、自分のマフラーを美優に巻く。
「ありがとう」
「よし、行こうか」
美優と航也は、手をつなぎながらゆっくりと歩き出す。
しばらくすると、メインのイルミネーションまで来た。
「すごいな」
「うん、こんなに綺麗なイルミネーション初めて見た!」
ベンチに座りながら眺める。
2人で写真を撮ったりして、しっかり思い出に刻む。
30分くらい歩いて、そろそろ車に戻ろうとすると、シュンとする美優。
「美優、寒くなってきたから戻るよ。また連れてきてやるから、体調悪くなる前に帰ろうな」
楽しかったから帰りたくないよな…
しかも帰る場所は病院…
航也も心苦しいが、無理をして後々苦しい思いをするのは美優だから…
心を鬼にして、美優の手を引き駐車場に向かう。
病院に向かう道中も美優は眠っていた。
幸い、熱や発作の兆候は見られないが、疲れやすいのは事実。
病院の駐車場に入り、眠ったままの美優を抱いて病院に入っていく。
すでに夜勤の看護師が働いている。
「鳴海先生、おかえりなさい。美優ちゃん眠っちゃいました?」
「うん、疲れたみたいで起きないから連れてきた」
部屋に入ると美優の夕飯が運ばれていた。
ベッドに横にすると、美優が目を覚ます。
「美優?着いたよ。起きれる?夕飯来てるから、ちゃんと食べな」
まだ眠そうな美優だったが、食事はしっかり取らせないと…
あとは、看護師に美優を任せて、航也はナースステーションに向かい、外出中に他の担当患者に異変は無かったか、カルテを確認する。
しばらくすると、看護師が報告をあげてくれる。
「鳴海先生、美優ちゃん、夕飯3分の2程食べました。バイタルも安定してましたし、ふらつきも見られなかったので、シャワー浴でお風呂に入りました。今日の夜間の点滴はどうしましょう?」
「ありがとう。食事がそれなりに取れてるから、今日の夜は点滴は無くて良いかな。また明日から考えて指示出すから、よろしく」
一通り仕事を終え、夜の9時過ぎ。消灯で薄暗くなった美優の部屋を覗くと、スヤスヤ気持ち良さそうに眠っている。
触った感じ熱もないし、胸の音も綺麗で安心する。
美優の前髪をかき分け「おやすみ」と小さくつぶやき、病室を出る。
航也もマンションに帰る。
美優とのデートは、あっという間だったが、楽しく幸せなひと時だった。