放課後、友達の愛花(まなか)通称まなちゃんの居残りに付き合っていた

「もう少しで終わるよ、頑張って」

「ちょっとむりぃ〜休憩しよ?」

私は応援しかできないけど、放課後居残り勉強に付き合うことはできる

学校にいるほうがまだ楽しさを感じれるから

「きーいーてーるー?」

「あ、ごめんまなちゃん」

「隣街の話なんだけどねー」

居残り課題をそっちのけで話し出す

隣街といえば四方を高い壁に囲まれている

街のはずなのに、その壁のせいで独立国みたいになっている

四方の壁にはそれぞれ出入り口が1つずつあって、門番と思わしき人もいる

って全部まなちゃん情報だけど

「実は私見たの」

「何を?」

聞き返すと、ちょいちょいと手招きをされた

ガタッと椅子を引き、耳を近づける

「ここの生徒があの壁の向こうへ姿を消したの」

スクープじゃない?

でも残念ながら誰なのかわかんないんだよねー

本当にショックーと嘆くまなちゃん

誰かわかったら紅季に教えるから、あとはこの課題頑張って出してくるわ

と居残り課題に取り掛かったまなちゃん