「じゃあ、僕は先に部活に行くね」
「またね! 教えてくれてありがとう」
「ううん、どうしたしまして」

 陸斗くんはさわやかに走って去って行った。

 ちゃんと教えてくれてよかった。
 聞かなかったら誤解したままだったし。
 きっと、大和くんも苦しんでることもあるだろうしね。
 好きでアンドロイドとして生まれたわけじゃないだろうし。

 色々話を聞いて、少し気持ちが晴れた私は、急いでテニスコートへと向かった。