「とりあえず、内緒な。ふたり目の協力者ゲットー」
「協力者……? えっ、どういうこと?」

 次々と出てくる、怪しい言葉。
 首をかしげる私に、大和くんは面倒くさそうな顔で説明してくれた。

「だから、さっきの女の子には、俺の正体が偶然バレちゃったんだよ。登校中に面倒くさくなって、ひと気の少ない近道を早歩きしてたら、さっきの子が飛び出してきた」
「いや、でもそれって……」

 飛び出してきたのは多分、大和くんのほうだよね。
 さっきの女の子、きっとびっくりしたに違いないよ。

「早歩きって……どれくらいの速さ?」
「シュッ、シュッ……みたいな?」

 聞いても、なんかよく分かんないけど。