「ちゃんと話してあるからね? 私が好きなのは大和くんだってこと。それに、陸斗くんは気づいてたよ。大和くんが私のことを好きだって」
「そう……なのか?」
「うん。私が好きなのは大和くんなの……って言おうとしたら、『それは大和に言ってあげなよ。きっと、喜ぶと思うから』って言われたの。だから、陸斗くんは、私の気持ちも大和くんの気持ちも知ってたんだと思う」
「そっか。なんか、アイツらしいかも」
「ふふっ。そうだね!」

 私と大和くん自身が気づいてないお互いの気持ちを、いち早く、陸斗くんが気づいてたなんてね。

 陸斗くんに感謝しなきゃだよ、ほんと。


「大和くん、大好きだよ」


「俺も大好き……」


 私たちは見つめ合って、今までで一番笑いあった──。