俺様王太子に拾われた崖っぷち令嬢、お飾り側妃になる…はずが溺愛されてます!?


「なんだ。もしかして、妬いているのか」
「や、妬いてなど──」

 いません!
 そう言おうと思ったけれど、それよりも先に口を開いたのはアルフレッドだった。

「俺はお前の能力を非常に高く買っているが、お前は自分のことに関してはてんでダメだな」
「な、なんですか。突然!」

 どうしてこんな、突然けなされなければならないのか。
 文句を言おうとしたベアトリスの手首を、アルフレッドが引く。

 突然引っ張られたベアトリスは咄嗟に反応できず、アルフレッドのほうによろめく。体勢がぐるりと変わり、ベアトリスはアルフレッドに囲い込まれるような格好になった。

「何をなさるんですか!」

 キッと睨むと、アルフレッドの薄紫色の目としっかりと目が合った。

「相変わらず、キャンキャン煩い子猫だな」
「子猫じゃありません!」

 アルフレッドはベアトリスを見つめ、ふむと頷く。

「確かに俺が間違っていたかもしれない」

(あれ?)