「その話はもういいわ。ブルーノ様と結婚なさるのでしょう?」
先日の王宮舞踏会でマーガレットと話をして、ブルーノとローラが婚約したようだという話も聞いた。おめでとうという気にはならないけれど、ベアトリスの中では既にどうでもいいことだ。
「よくないわ! あなたは今からでも、ブルーノ様とよりを戻すべきよ!」
「……は?」
突然力説してきたローラに、ベアトリスは唖然とした。
偽装とはいえ、ベアトリスは既にアルフレッドの側妃だ。王太子の妃なのに、他の男とよりを戻せるわけがない。
「何言っているの?」
「迷惑をかけたお詫びに、アルフレッド様の側妃にはわたくしが代わりになるわ。だから、心配しないで」
「……え?」
もう、ローラの言っていることが色々と意味不明すぎて理解が追いつかない。
(自分が言っていることが支離滅裂だって、わからないのかしら?)
ベアトリスは唖然とした。少なくとも、ベアトリスが親しくしていたときはこんな支離滅裂な言動を繰り返す人ではなかったはずなのに。
「ローラ。わたくしが側妃になることはアルフレッド殿下自身が望まれたことよ。あなたが代わりになるなんてあり得ない。それに、わたくしはブルーノ様とよりを戻すつもりはないわ」



