「ううー、疲れた」
「お疲れさん。ジャン団長の様子から判断するに、いいドレスが選べたみたいだね」
ちょうどベアトリスの前にいたサミュエルがにこにこしながら話しかけてきた。
「ジャン団長の様子から?」
「うん。すごく機嫌よさそうに見えたよ。だから、きっとベアトリスを自分の贈ったドレスとアクセサリーで着飾らせることができるからだよ」
「そうでしょうか? むしろ、わたくしの反応を見て面白がっていたような気が……」
ベアトリスは遠い目をする。
あの揶揄うような笑いは、絶対に面白がっていた。
「殿下はどんなドレスと宝石を選んだのですか?」
横でふたりの話を聞いていたランスが会話に交じる。
「こんなに大きなダイヤモンドが付いていて、周囲にもびっしりダイヤモンドが嵌まったネックレスを選んでいたわ」
ベアトリスは右手でわっかを作り、そのダイヤモンドの大きさを再現してみせる。本当に、あんなに大きなダイヤモンドは初めて見た。
「そんなに? ドレスは?」
ランスは驚いたように聞き返す。



