「きみはずっと、ローラに散々意地悪をしてきたそうだな。そんな性悪な女とはふたりきりになれない。僕は真実の愛に目覚めたんだ」
ブルーノはベアトリスに向かってビシャリとそう言い切ると、脇にいた女性──ローラの腰を抱き寄せた。ベアトリスはローラに目を向ける。
(そういうこと!?)
ぴったりとブルーノに体を寄せて怯えたようにこちらを見つめるのは、ベアトリスのよき友人であるはずのローラだった。
(真実の愛って、相手はローラなの!?)
一体いつの間に! これまた全く気が付かなかった。
「きみは常日頃から、身分を笠に着てローラを小間使いのように使っていたらしいな。さらに、俺とローラが親しくしているのに嫉妬して、仲間はずれにしたり、気に入ったアクセサリーを横取りしたり、散々悪事を働いていたそうではないか」
ブルーノがベアトリスを睨み付ける。
「悪事……? 全く記憶にございません」
ベアトリスはきっばりと否定し、首を横にかしげる。



