「……ひとりで怪しい人物の元に乗り込むなど、無茶をする」
「申し訳ありません。事件を解決するには早いほうがいいと思ったので……」
「今回はたまたま大事なかったからよかったようなものの、以後、このようなことはするな」
「はい」
自分でも迂闊だったと思う。怒られてしゅんと俯くベアトリスの頭を、優しく撫でる感覚がした。
「この度の件、よく頑張ってくれた」
ようやくかけられたねぎらいの言葉に、ベアトリスはパッと顔を上げて微笑む。
「どういたしまして。お役に立てて嬉しいです」
目が合ったアルフレッドは、少しだけ口の端を上げた。
「今度褒美を贈ろう」
「国宝を贈ってはダメですよ?」
「それは約束できないな。俺は俺の贈りたいものを贈るまでだ」
アルフレッドは口の端を上げる。
「元気そうで安心した。さっき、侍女殿に回復薬を飲ませるように伝えておいたのだが、効いているようだな」
「回復薬?」



