「ねえねえ、今度...」

「リアっ...!!」

「莉梨逢、あぶねぇっ...!!」



えっ?...なに...?

全てが、スローモーションのように、ゆっくりに見えた。

鳴り響くクラクションの音、人の叫ぶ声。

本能で理解した。

もう、ダメだな...と。

ドンッ、と、衝撃音が鳴った。

私の手には真っ赤な血。

私、死んじゃうの?

そんな時、ミツくんの焦ったような声が聞こえた。



「伊月、伊月ッ!!」



隣を見ると、イツくんが倒れている。

もしかしてあの血は...

イツくんのもの...?

ウソッ!?なんでっ!?

イツくんは、私を庇ったの!?

急いで起き上がり、イツくんのいるところに行く。