「さ、そろそろ帰ろっか羽花ちゃん。今日は部活ないんでしょう?」 「うん。オフだよ」 「最近駅前にできたカフェ、どう?」 「いいね、行こ」 「あ、ついでにお勉強を教えてください」 「ついでなんだ」 あはっと笑う羽花ちゃんは「いーよ」と呟いて同じように鞄を持った。神様。 「何を教えればいいの」 「数学ですかね……」 「先生がダメかもね」 「違うんです、私の理解力の乏しさなんです……」 さらっと先生をディスる羽花ちゃんに縋るようにして、カフェへと足を運んだ。