おいらんっ道中らナイス!

 時には、
夜。

僕ちゃんも引き連れ、
三人で。


観劇に行く事も、あった。



 帰り道、
忍は

身振り手振りで。

どんなに感動したか!

を、

物語の。
頭から終わりまでを伝え。


それを、

先生は嬉しそうに
よく聴いていた。


 大変楽しそうな二人とは
対照的に
僕ちゃんは。


つまらなそうに、
石を蹴飛ばし蹴飛ばし
歩いていた。



 そのような日の晩は。

やはり、日課である、
枕元に大量に積み重ねられた、
就寝前の読書も。

胸がいっぱいで出来なかった!


 忍はどきどきしたまま
その日は眠り

翌日


机に向かい一気にはき出した。



 忍が書き物を始めると

決まって


僕ちゃんも、奥の部屋で、
ヴァイオリンを、奏で始めた。


忍はそれに気付くと、

しばし聴き入り。


しばらくすると、にっこり微笑み。



一気に、ペンを滑らせた。