「じゃ、母ちゃん頼んだよ」

「はいはい、気を付けてね」

「いってきまーす!」

『いってらっしゃーい!』


今日は準ちゃん家に弟たちを預けて準ちゃんと水族館デート。

準ちゃんのバイクにまたがり、水族館へ行く。


「ね!見て見て!!」

「んー?」


準ちゃんはさっきからスマホばかり気にしている。


「そろそろ休憩する?水族館カフェだって、行こうよ」


そう言う準ちゃんの発言に素直に喜べない自分がいる。


「.......わかんない」

「え?」

「もう、わかんないよ。準ちゃんの"すき"にどう返していいかも、なんで準ちゃんはあたしを抱くのかも。全部全部わかんないよ。苦しいよ...」

「苺...」


やだ...。

外なのに涙が止まらない。


「苺、あっち行こ」


そう言って準ちゃんは海が見えるベンチに連れて行ってくれた。