合唱コンクールが終わってあたしたちは桃の教室に向かった。


「桃丸!姉ちゃん来てんぞ!!」


クラスの男の子が呼んでくれた。


「どしたの?」

「一緒に帰れるなら待っとこうかなーと思って」

「あー、俺今日も部活あんだよね」

「そっかそっか、わかった。頑張ってね」

「ありがと」

「お前の姉ちゃんめっちゃ可愛いよね」

「まーな」

「シスコンか、お前。普通否定するだろ」

「そーなの?」

「ねー!桃丸くんの弟!?」

「あー、うん」

「めっちゃ可愛いんだけど!」


あっという間に桃はクラスの子に囲まれてしまった。


「じゃ、じゃーね、桃」

「おーう」


あたし達は帰った。