夢見る夢子は、元アイドルに運命を感じてしまいました!





結局、結婚話はうやむやになってしまった。
だって、私には何も言えなかったから。



(あ~あ、私ってだめな奴。)



でも、たっくんが夢を諦めかけてるなんて、ちょっとショックだったなぁ。
だって、ボイトレやダンスのレッスンは一日も休んだことがないのに。
仕事だって、休んでない。
そんなに一生懸命やってるのに、それでもだめなのかな?



あれ?
でも、もしも夢を諦めたら、たっくんはレッスンもやめるんだよね。
やめたら、仕事で稼いだ分は家に入れられるよね。
だったら、うちの両親も反対はしないよね?
しばらく共働きを続けて、ここに住んで、それでお金がたまったらマイホームを買えば良いよね。
たっくんも、時間に制約がなくなるから、朝からの仕事が出来るだろうし。
そのうち、子供も出来て、マイホームでみんな仲良く…



おかしいな。
幸せな妄想のはずなのに、なんだかいつもみたいに盛り上がらない。
どうしてだろう…?



(……そうだよね。)



たっくんの夢を叶えてあげられないからだよね。
たっくんがどれだけ頑張ってたか知ってるからだよね。
夢を諦めてくれた方が私には都合が良いけど、やっぱりそれじゃあ心からは喜べないんだよね。
でも、私には出来ることは無い。



(一体、どうすれば……)