夢見る夢子は、元アイドルに運命を感じてしまいました!





「明るくて良い部屋だね。」

「そうだよな。」



仕事から帰ると、たっくんが家に来て、新居に案内してくれた。
ゆっくり歩いて20分くらいかな。
このくらいなら、自転車に乗ればあっという間だね。



部屋は、1LDK。
ひとりなら十分の広さだ。
冷蔵庫や洗濯機も買ってあった。
それに、テレビとベッドと小さなテーブル。



「これ、渡しとくな。」

たっくんが差し出したのは、鍵。
これって合鍵だよね?
引っ越した当日呼んでくれて、合鍵もくれるってことは、別にわかれるってわけじゃないよね?



「あ、ありがとう。」

「じゃ、食べようか。」

「そうですね。」

私たちは、引っ越しそばを食べた。
たっくんが準備しといてくれたものだ。



「このあたり、コンビニもあるし、駅にも近くなったし、良かったですね。」

「まぁ、そうだな。
広さはだいぶ狭くなったけどな。」

「ひとりなら十分ですよ。」

「ふたりだろ。」



え?そうなの??
ふたりって、たっくんと私だよね。



(えへへへ……)



昨夜、あんなに泣いて損したな。
単純な自分に呆れる。



引っ越し蕎麦の後はケーキを食べて…
テレビを見て、そろそろ帰ろうとしたら…



「泊まっていけば?」



えーー…



その一言で、私の機嫌は100%復活した。