「……あぁ」

 ズバズバと言いすぎた……傷口に塩を塗るな!


「でもまぁ、エミリオ様っぽい真面目な告白でしたよ。きっとルーナ様も分かってくれますって!」

「……だと良いんだが」


 あぁいった時は気を利かせて離れるとかないのか? ……少しだけ離れたくらいじゃ聞こえるよな。


「あ、奥様が今回の収穫祭でルーナ様といい感じになって来いと仰ってましたよ。ルーナ様の母上から手紙を貰っていてご機嫌でしたし、最近文通をされているご様子です」


 ルーナの侍女の世話をしたことでお礼の手紙を貰って以来文通をしているようだ……

 外堀を埋めるような真似はしたく無いのに……と思いながら私もアルベーヌ殿に手紙を出している……進捗はどうだとか……


 ルーナの留学もあと数ヶ月……待つと言ったがいつまで……




 翌日ぎこちない様子でルーナが食堂に来た。挨拶をして、食事が始まりルーナが言った。


「一度、国に帰りたいのですが……」



 ガタンっと席を立った。



「何かありましたか! 昨日私が貴女に告白したことで追い詰めてしまったとか……」


 それなら……撤回……はしたくないし出来ない。



「いいえ、昨日の夜色々と考えました。一つずつ問題を解決していこうと思って……」


「問題……ですか?」

「はい。兄に任せてあるお店が気になります。私の原点ですし……それと留学期間を延ばしてもらえないかと相談に行きたくて……学園はとても楽しくてちゃんと卒業をしたいと思っています」


 留学期間が延長?!


「一緒に……と言いたいところですが仕事がありますので急に纏まった休みを取る事は出来ません。護衛を数人付けさせてください」


 どうにか休みを……と考えたが無理だ。いまやっている仕事を放り出す事はできないし、人に会う約束も数件ある。