「いや、せっかくの学園生活だから楽しまないと損ですよ。紹介したいところが沢山あります。先程もお伝えしましたが我が家から学園は程よく近いのですよ」

 
 王宮の菓子を楽しんでいたらリュウに声をかけられて挨拶周りに戻ることとなった。ルーナとはまた後日カフェで会う事になった。

******


「ルーナ様、フォンターナ卿と親しいのですね」

 シルビアは笑顔で聞いてきた。

「親しいと言うか、とても親切な方でお話がしやすいので、ついつい話し込んでしまいました。学園に行く前に話を聞けて良かったです」


 他国の学園に行くと言う事は正直な所緊張していた。自分のことを知らないところでの生活は精神的に楽だけど不安でもある。フォローしてくれると言ったけれどそこまでお願いして良いのか正直なところ分からない。