明るく見えるように結んだポニーテール。
校則違反だけど短く折ったスカート。
誰から見ても明るい女の子!
、、、よしっ!
鏡で自分を見ながらガッツポーズをする。
「いってきまーす!」
「行ってらっしゃい」
お母さんに声をかけてから、勢いよくドアを開けた。

私は一途桜来!中2になって早くも1ヶ月!
何故こんな明るい印象にしているかと言うと、、、功暉くんを振り向かせるため!
「桜来ちゃん、おはよ」
廊下を歩いていると、功暉くんが眠そうにそう言った。
「なるなるおっは〜」
功暉くんは、ちょーイケメンの男の子!
学校1モテ男で、ファンクラブがあるらしいw
かっこよくて運動神経抜群で私の大好きな男の子。
自分の席である幼なじみの隣の席に座って教科書を片付ける。
その最中、幼なじみが話しかけてきた。
「さくっちおはよ~」
幼なじみの旭は元気でいわゆる一軍男子。
功暉くんの次にモテている。
「旭おはよ〜所で宿題やってきた?」
旭は宿題をいつもやってこない。だから毎日私が宿題を見せてあげている。
「もちろんやってきてない!」
旭と喋っている時、私たちに向けられている視線に気づいた。
「朝からイチャイチャしないでくださーい」
そう言ってきたのは親友の芽衣。
保育園の頃からずっと一緒で離れたことがない。
「イチャイチャなんてしてません〜、私がイチャイチャしたいのは旭じゃないです~」
旭も続けてこう言う。
「そうだぞ!さくっちには愛しの誰かさんがいるんだよ!w」
何笑ってんだゴラァ!って言いたいとこだけどそれは抑えて
「ん?何笑ってるの?(圧)」
めいっぱいの圧を旭に向ける。
「なんでもありません桜来様~これで許してくださいませ〜」
そう言って旭はチュッパチャプスのラムネ味を差し出した。
「よかろう」
私はチュッパチャプスを口に入れた。
「うまぁ~」
美味しすぎんか?
私がチュッパチャプスを舐めていると、功暉くんが来て、、、
「もうHR始まるから没収〜これは俺が貰います〜」
私が加えていたチュッパチャプスを取り口に入れた。
「ふぇっ、、、/////」
まさか口に入れるとは思ってなかった、、、。
私は予想外の出来事に困惑してフリーズしていた。
その時、旭がこう言った。
「おい功暉、みんな見てるぞ~」
旭が冗談で言う中で、1人嫉妬にまみれた目線を送っている人がいた。
「なんなのよ、見せつけ?」
そう、怒りと嫉妬にまみれた声で言ったのは紛れもなく、元カノの栞菜だった。