出てきたのは、全身黒ずくめのあの男だった。 「……………っ!!!!!!」 その男を見た瞬間、全身の毛が逆立った。 動悸が激しくなる。 男の瞳孔の開ききった目から視線を反らせない……。 ドクン… ドクン…… ドクン………… 自分の心臓がせわしなく血液を送り出している。 男がこちらに歩み寄って来た。