夕方の道路は赤く染まり、伸びたあたしの影が写し出されている。真っ赤な夕日を眺めながら、あたしは家に向かって歩いていた。
内心、あの男がまたついてきてるんじゃないかとまだびくびくしている。
振り返ったらあの男の顔がまた見えるんじゃないか……
…………考えるだけで恐ろしい。
コツ、コツ、コツ、………
「!!!」
あたしは今日はヒールではなく、フラットなバレエシューズを履いていた。
だから、足音などしないはず。
そしてこの足音はヒールか革靴の音…………。
《もしかして――…!!!!》
そっと後ろを振り返った。
そして、すぐに振り返った事を後悔した。
後ろにはサングラスにマスクのあの男が電信柱の影からこっちをじっと見つめていた……。

