しかし、切ったはずのフランス人形には傷は残ってなく、辺りを見回しても血などなかった。 「――……なんだ…気のせいか…」 そう思って立ち上がった。 そしてふと自分の左手を見ると、赤黒い液体がべっとりと付着していた。 ―――――………血だった…。