もう!昨日の今日で……!!
他のお母さんたちにナメられる(?)わけにはいかないのに!!

何とか電話を終え、部下にも連絡して後は任せた。
幼稚園に着いた頃にはギリギリだった。


「ま、まにあった……っ!」

「あ、舞ちゃん!こっちよ」

永美里(えみり)


幼馴染で今は同い年の子どもを持つママ友になった、永美里が手を振っていた。


「遅くなったわ〜…」

「お疲れ様。まだ始まってないから大丈夫よ」


永美里のとこも夫婦で来ていた。
周囲の視線が永美里とその旦那・青人(はると)くんに集中してるのは、気のせいじゃないわね。

特に青人くんに色めき立った視線が向けられてる。
一応隣に旦那がいるお母さんもいるのに、あからさますぎない?


「お疲れ〜舞子さん」
「……。」
「どうしたの?」
「…今巧くんのこと見えなかったわ」
「どういうこと!?」


巧くんが親しみやすいってことよ……。
ちなみにこれは褒めている。

なんて話していたら、園児によるお遊戯会が始まった。

音楽に合わせて園児たちがダンスを踊り始める。

咲玖、頑張って……!!

祈るような気持ちで見つめてしまう。