怒涛の展開で忘れかけていた。そもそも失恋相手は和輝で、失恋の原因は、彼のお見合いだったはずだ。
「そうだ、お見合い! 和くんお見合いするんでしょ?」
「未来、話を逸らすな……え、見合い?」
和輝は初めて聞いたような顔をしている。
「美津子さんが言ってたよ。和くんが結婚する気になったから、お見合いするって、一昨日もいろいろ準備中だって言ってたし、お話進むんじゃないの? これからお見合いをする人が私と一緒に住むのはどう考えてもおかしいし、結婚なんてもってのほかでしょ」
未来の話を聞いた和輝は「祖母さんがそんなことを」と呆れた顔になる。
「たしかに祖母さんが、少し前に結婚しないのかとしつこく聞いてきたから『“いつかは”結婚はするつもりだ』とは伝えた。でも見合いを頼んだこともないしする気もない」
「うっそ……」
思わず声が漏れる。
「完全に祖母さんの空回りだ。しかし面倒だな」
(え、私、和くんもお見合いに乗り気なのかと思ってたけど、美津子さんだけが前のめりだっただけ?)
「で、でも、ノリノリで準備しているっぽいよ。美津子さんのためにもやっぱりお見合いは受けた方が」
「そうだ、お見合い! 和くんお見合いするんでしょ?」
「未来、話を逸らすな……え、見合い?」
和輝は初めて聞いたような顔をしている。
「美津子さんが言ってたよ。和くんが結婚する気になったから、お見合いするって、一昨日もいろいろ準備中だって言ってたし、お話進むんじゃないの? これからお見合いをする人が私と一緒に住むのはどう考えてもおかしいし、結婚なんてもってのほかでしょ」
未来の話を聞いた和輝は「祖母さんがそんなことを」と呆れた顔になる。
「たしかに祖母さんが、少し前に結婚しないのかとしつこく聞いてきたから『“いつかは”結婚はするつもりだ』とは伝えた。でも見合いを頼んだこともないしする気もない」
「うっそ……」
思わず声が漏れる。
「完全に祖母さんの空回りだ。しかし面倒だな」
(え、私、和くんもお見合いに乗り気なのかと思ってたけど、美津子さんだけが前のめりだっただけ?)
「で、でも、ノリノリで準備しているっぽいよ。美津子さんのためにもやっぱりお見合いは受けた方が」



