「そうだな、俺と結婚したら俺以外の“奥さん”にはならないはずだ」
「待って待って! 和くんおかしいよ、なんでそんなこと急に」
スツールから落ちんばかりに動揺する未来の耳に静かな一言が響く。
「覚悟」
「え?」
「俺は昨日君に聞いたはずだ、俺のものになる覚悟はあるかと。
未来は昨夜ホテルのベッドに組み敷かれながら、彼としたやりとりを思い出す。
――『俺のものになる覚悟があるならそのつもりで君を抱く』
――『覚悟なら、あるよ』
「覚悟があると君は言っただろう。だから俺は君の人生をもらい受ける覚悟をもって君を抱いた」
(俺のものになる覚悟って……そういうこと!?)
未来はあの時、初めてを失う覚悟があるかと言われたと思っていた。
「今朝ホテルでこれからのことを話そうと思っていたのに、君は逃げた」
グッと言葉に詰まるが、それを気にしている場合ではない。何とか声を絞り出す。
「う……和くん違うの。あれは一夜限りっていうか、私が経験上初めてをもらってほしかっただけで……そんな重くとらえなくてもよくて」
ここで何とかしないと、まずい方向に行きそうな気がする。
「待って待って! 和くんおかしいよ、なんでそんなこと急に」
スツールから落ちんばかりに動揺する未来の耳に静かな一言が響く。
「覚悟」
「え?」
「俺は昨日君に聞いたはずだ、俺のものになる覚悟はあるかと。
未来は昨夜ホテルのベッドに組み敷かれながら、彼としたやりとりを思い出す。
――『俺のものになる覚悟があるならそのつもりで君を抱く』
――『覚悟なら、あるよ』
「覚悟があると君は言っただろう。だから俺は君の人生をもらい受ける覚悟をもって君を抱いた」
(俺のものになる覚悟って……そういうこと!?)
未来はあの時、初めてを失う覚悟があるかと言われたと思っていた。
「今朝ホテルでこれからのことを話そうと思っていたのに、君は逃げた」
グッと言葉に詰まるが、それを気にしている場合ではない。何とか声を絞り出す。
「う……和くん違うの。あれは一夜限りっていうか、私が経験上初めてをもらってほしかっただけで……そんな重くとらえなくてもよくて」
ここで何とかしないと、まずい方向に行きそうな気がする。



