トーク画面には未来からのメッセージとして雪成と仲良く肩を寄せている写真が表示され、その後に未来たちがいた店のURLが続いていた。

「私、こんなの送った覚えないよ!……もしかして、あの時?」

 雪成は未来のスマートフォンで写真を撮ったあと、自分のスマートフォンに送ると言ってなにやら操作していた。
 あの短い時間で勝手に和輝に画像を送り、ご丁寧にふたりが居る場所まで知らせたのだ。
 なんて早業だろう。

『この写真をネタにして一生いじってあげるから』

 雪成の言葉を思い出し頭を抱える。

「和くんごめん。たぶんユキちゃんがやったんだと思う」

 迷惑をかけたと謝ったものの、何かがひっかかる。

(え、でもちょとまって、和くんは私の失恋相手がユキちゃんだと誤解して、そのユキちゃんと一緒の写真を見て慌てて来てくれたってこと? 今日は日比野父娘と会食のはずだったのに?)

『俺は今さら未来を手放す気はないし、この手で幸せにするつもりだ』

 店での和輝の言葉を思い出し、今になって鼓動がドクドクと高鳴ってくる。