(車で送ってくれるから大丈夫なんだけどな……)
確かに未来は子供の頃から寒がりで、冬は庭で遊んでもらう度に寒いと言って困らせた記憶がある。
そんな時彼は『未来は寒がりだなぁ』と笑いながら自分の上着やマフラーを貸してくれた。
今でもこうして心配してくれるのはうれしいが、和輝の中で自分は今でも頼りない子供のような存在だと思うと複雑な気持ちになる。
和輝が少しかがんで自分の首元でマフラーをキュッと結ぶのを受け入れる。
つい距離の近さと指先の動きを意識してしまうし、首もとのマフラーに彼の纏う爽やかだけど落ち着いた香を感じて鼓動が高鳴る。
(なんというか、抱きしめられているような気がしちゃう……)
寒いどころか顔が熱い。頬が赤くなっているのがばれないように、未来はなんとか平静を装った。
和輝の愛車は国産最高級車のセダンだ。乗り心地の良いのは車の性能もあるが彼の運転が上手いのもあるだろう。
滑るように夜の街を走る車内では、耳障りの良いJポップのバラードが控え目な音量で流れている。
確かに未来は子供の頃から寒がりで、冬は庭で遊んでもらう度に寒いと言って困らせた記憶がある。
そんな時彼は『未来は寒がりだなぁ』と笑いながら自分の上着やマフラーを貸してくれた。
今でもこうして心配してくれるのはうれしいが、和輝の中で自分は今でも頼りない子供のような存在だと思うと複雑な気持ちになる。
和輝が少しかがんで自分の首元でマフラーをキュッと結ぶのを受け入れる。
つい距離の近さと指先の動きを意識してしまうし、首もとのマフラーに彼の纏う爽やかだけど落ち着いた香を感じて鼓動が高鳴る。
(なんというか、抱きしめられているような気がしちゃう……)
寒いどころか顔が熱い。頬が赤くなっているのがばれないように、未来はなんとか平静を装った。
和輝の愛車は国産最高級車のセダンだ。乗り心地の良いのは車の性能もあるが彼の運転が上手いのもあるだろう。
滑るように夜の街を走る車内では、耳障りの良いJポップのバラードが控え目な音量で流れている。



