(え、これはなんて答えるのが正解?)
かわいいと言ってくれるのは完全に貴久のリップサービスだとしても、今まで告白された事が無いわけでは無い。
しかしどうしても和輝への想いが邪魔をして彼氏を作りたいと思えなかったのだ。
それをこの人たちに正直に言う訳にもいかないし、さらりと嘘を言える性格でも無い。
「なんというか、私、ずっと好きな人がいて……」
慎重に言葉を選んで話し出すと、貴久が突然顔色を変えた。
「好きな人!? 付き合ってるのか? どこの馬の骨だ。まともなやつか、一度おじさんに会わせなさい!」
「あはは……」
(あなたの息子さんです。だいぶ立派なサラブレッドの骨ですし、おじさんは会社で毎日のように会ってますよ)
心の中で思い切り苦笑する。
「好きと言っても片思いしてて。えっと、学生の頃から好きな人を忘れられないみたいなよくある話なんです」
言葉を濁しまくるが嘘は言っていない。
「まあ、それで?」
「未来ちゃんに思われ続けてるなんて、けしからん男だな、で?」
美津子と貴久が興味津々という顔で前のめり気味に未来の話の続きを待っている。
(え、まだこの話続くの?)
かわいいと言ってくれるのは完全に貴久のリップサービスだとしても、今まで告白された事が無いわけでは無い。
しかしどうしても和輝への想いが邪魔をして彼氏を作りたいと思えなかったのだ。
それをこの人たちに正直に言う訳にもいかないし、さらりと嘘を言える性格でも無い。
「なんというか、私、ずっと好きな人がいて……」
慎重に言葉を選んで話し出すと、貴久が突然顔色を変えた。
「好きな人!? 付き合ってるのか? どこの馬の骨だ。まともなやつか、一度おじさんに会わせなさい!」
「あはは……」
(あなたの息子さんです。だいぶ立派なサラブレッドの骨ですし、おじさんは会社で毎日のように会ってますよ)
心の中で思い切り苦笑する。
「好きと言っても片思いしてて。えっと、学生の頃から好きな人を忘れられないみたいなよくある話なんです」
言葉を濁しまくるが嘘は言っていない。
「まあ、それで?」
「未来ちゃんに思われ続けてるなんて、けしからん男だな、で?」
美津子と貴久が興味津々という顔で前のめり気味に未来の話の続きを待っている。
(え、まだこの話続くの?)



