父はしっかり誤解しているのをわかっていながら、未来は結局肯定も否定もできなかった。
東京駅で父と別れた後、和輝にメッセージを送ると《今、近くのコワーキングスペースで仕事をしてる。もう終わるから今日は電車で近場の水族館に行こう》と返信が来た。
たしかに14時を過ぎているから、今から江の島までドライブには遅い気もする。
指定された総武線のホームに上がると、5分も待たないうちに和輝もやってきた。
(イケメンオーラが抑えきれていないから遠目からでもすぐにわかるなぁ……)
混雑している駅のホームという日常の中、彼の周りだけは空気の色が違って見えた。
定番の白Tシャツにすっきりとしたラインのブラックのテーパードパンツ、さらりと羽織っているネイビーの半そでサマージャケットがオーバーサイズなのは敢えてなのだろう。若々しくて似合っている。
すれ違う女性たちが頬をそめて和輝に視線を送っている。
和輝は未来を見つけると脇目もふらずこちらにやって表情を和らげた。
「待たせた。お父さん元気だったか?」
東京駅で父と別れた後、和輝にメッセージを送ると《今、近くのコワーキングスペースで仕事をしてる。もう終わるから今日は電車で近場の水族館に行こう》と返信が来た。
たしかに14時を過ぎているから、今から江の島までドライブには遅い気もする。
指定された総武線のホームに上がると、5分も待たないうちに和輝もやってきた。
(イケメンオーラが抑えきれていないから遠目からでもすぐにわかるなぁ……)
混雑している駅のホームという日常の中、彼の周りだけは空気の色が違って見えた。
定番の白Tシャツにすっきりとしたラインのブラックのテーパードパンツ、さらりと羽織っているネイビーの半そでサマージャケットがオーバーサイズなのは敢えてなのだろう。若々しくて似合っている。
すれ違う女性たちが頬をそめて和輝に視線を送っている。
和輝は未来を見つけると脇目もふらずこちらにやって表情を和らげた。
「待たせた。お父さん元気だったか?」



