「情けない話だが、今日未来ときちんと話すきっかけをくれたのは和輝君なんだ」
「え?」
デザートで出された抹茶アイスのスプーンを持ったまま未来は固まった。
「和くんって、どういうこと?」
「少し前に出張帰りに寄っていいかと連絡があって、研究所に来てくれたんだ。世間話の後に『再婚されると伺いました。その前に一度未来と顔を合わせてお父さんの気持を話してみたらいかがでしょうか』と諭されたんだよ」
「そんなことが……知らなかった」
父の話から推測すると同居して2週間目に日帰りで行った大阪出張のタイミングだろう。そのとき名古屋に寄ったと思われる。
(和くん、わざわざお父さんのところに行ってくれてたんだ)
「和輝君に『未来が気を遣うでしょうから、僕がここに来たことは言わないでください』と口止めされてたからね」
まあ、言ってしまったけど、と父は苦笑し続けた。
「未来は彼とお付き合いしているのか?」
「なっ……え!?」
動揺で持っていたスプーンとアイスの入ったガラスの器が派手に接触しカチャンと音を立てた。
未来の様子に父は首をかしげる。
「え?」
デザートで出された抹茶アイスのスプーンを持ったまま未来は固まった。
「和くんって、どういうこと?」
「少し前に出張帰りに寄っていいかと連絡があって、研究所に来てくれたんだ。世間話の後に『再婚されると伺いました。その前に一度未来と顔を合わせてお父さんの気持を話してみたらいかがでしょうか』と諭されたんだよ」
「そんなことが……知らなかった」
父の話から推測すると同居して2週間目に日帰りで行った大阪出張のタイミングだろう。そのとき名古屋に寄ったと思われる。
(和くん、わざわざお父さんのところに行ってくれてたんだ)
「和輝君に『未来が気を遣うでしょうから、僕がここに来たことは言わないでください』と口止めされてたからね」
まあ、言ってしまったけど、と父は苦笑し続けた。
「未来は彼とお付き合いしているのか?」
「なっ……え!?」
動揺で持っていたスプーンとアイスの入ったガラスの器が派手に接触しカチャンと音を立てた。
未来の様子に父は首をかしげる。



