(不安定な状態の未来をひとり遠い土地に行かせていいのか?)
気づいたら『猪瀬に来ないか?』という言葉を口にしていた。
『未来は行きたい高校があると勉強をがんばっていただろう。あそこは屋敷から近い。部屋はいくらでもあるし、何より君が来てくれたら父さんと祖母さんが喜ぶ』
他人が出しゃばるようなことではないのかも知れない。
しかし、和輝はこのまま未来を遠くにやってしまうことはできないと思った。
彼女が了承するなら和輝は未来の父を説得するつもりでいた。
最初は驚き遠慮していた未来も結局『もし、そう出来たら嬉しい』と受け入れた。
その後の和輝の動きは早かった。
事情を話すと父と祖母は一も二もなく了承し、父自ら未来の父に正式に話を通し彼女は猪瀬家で暮らすことになった。
未来が猪瀬家に引っ越してきた日、和輝は彼女の頭を撫でて言った。
『これから俺の事を本当の兄だと思って頼ってくれればいいし、我儘も言っていいから』
この先、君の誕生日は俺が祝う。あんな寂しい誕生日にはさせない。もう、ひとりにはしない。
妹のように愛らしく、大事なこの子が幸せになるのを近くで見守っていく。心からそう思っていた。
気づいたら『猪瀬に来ないか?』という言葉を口にしていた。
『未来は行きたい高校があると勉強をがんばっていただろう。あそこは屋敷から近い。部屋はいくらでもあるし、何より君が来てくれたら父さんと祖母さんが喜ぶ』
他人が出しゃばるようなことではないのかも知れない。
しかし、和輝はこのまま未来を遠くにやってしまうことはできないと思った。
彼女が了承するなら和輝は未来の父を説得するつもりでいた。
最初は驚き遠慮していた未来も結局『もし、そう出来たら嬉しい』と受け入れた。
その後の和輝の動きは早かった。
事情を話すと父と祖母は一も二もなく了承し、父自ら未来の父に正式に話を通し彼女は猪瀬家で暮らすことになった。
未来が猪瀬家に引っ越してきた日、和輝は彼女の頭を撫でて言った。
『これから俺の事を本当の兄だと思って頼ってくれればいいし、我儘も言っていいから』
この先、君の誕生日は俺が祝う。あんな寂しい誕生日にはさせない。もう、ひとりにはしない。
妹のように愛らしく、大事なこの子が幸せになるのを近くで見守っていく。心からそう思っていた。



