その姿を未来は頬を赤くしたまま見送る。
(くっ……こういうのいい加減慣れないと、いや、慣れちゃダメなのか……)
そう。彼と同居して始まったのは甘いというより激甘な生活だ。
これまでふたりの間にあった幼馴染としての距離感は一緒に暮らし始めた途端、和輝があっさり取り払った。彼の言動の激変に未来は戸惑うばかりだ。
(当たり前のように甘いけど、和くんは敢えてこういう態度を取ってるんだよね)
お試しの2か月の間に彼を夫にしてもいいか見極めろと言われている。だから和輝はこうして未来を“妻”として大切にする“夫”になりきっているのだろう。
しかし雪成に話したように、和輝が未来に結婚を提案したのは幼馴染への責任感と、住居提供のためだ。どうにか彼に負担にならないように納得できるような形で穏便にこの生活を終え、ここを去らなければならない。
(うん、とりあえず、私は流されないように自分をしっかりもっていくぞ!)
未来は胸元で両手の拳をギュッと握りキッチンへと向かった。
「美味い」
未来が作っておいたカレーを和輝はおいしそうに口に運ぶ。
(くっ……こういうのいい加減慣れないと、いや、慣れちゃダメなのか……)
そう。彼と同居して始まったのは甘いというより激甘な生活だ。
これまでふたりの間にあった幼馴染としての距離感は一緒に暮らし始めた途端、和輝があっさり取り払った。彼の言動の激変に未来は戸惑うばかりだ。
(当たり前のように甘いけど、和くんは敢えてこういう態度を取ってるんだよね)
お試しの2か月の間に彼を夫にしてもいいか見極めろと言われている。だから和輝はこうして未来を“妻”として大切にする“夫”になりきっているのだろう。
しかし雪成に話したように、和輝が未来に結婚を提案したのは幼馴染への責任感と、住居提供のためだ。どうにか彼に負担にならないように納得できるような形で穏便にこの生活を終え、ここを去らなければならない。
(うん、とりあえず、私は流されないように自分をしっかりもっていくぞ!)
未来は胸元で両手の拳をギュッと握りキッチンへと向かった。
「美味い」
未来が作っておいたカレーを和輝はおいしそうに口に運ぶ。



