でも、骨折していたらしくて今、桃季の右腕は包帯でぐるぐる巻き。
見るからに痛々しい感じになってしまった。
いつも家の事は桃季があれこれやってくれてたけど、あの怪我は……どう考えても私のせい。
だから今日は、作ろう、と思っていた。
オムライスを!
「え、いいよ、もうだいぶ治ってきたし、簡単なものなら俺作れ……っ」
「いーの!作る!」
「でも芹奈出来ねぇだろ?料理なんて」
疑いがある眼差しで私を見つめる桃季に構わずキッチンに立った。
「任せて!出来る!」
「なんでそんな自信満々なんだよ……」
隣でなんか言ってるけどとにかく野菜を切ろうとにんじんに包丁を当てたその時だった。
「いたっ……」
早速包丁を滑らせて指を切ってしまった。
桃季は、
あー。言わんこっちゃないー、と言って
骨折していない方の手で血が出た私の手を握る。
「包丁握る時はこっちの手は猫の手、分かったか?」
猫の手……
無理矢理手を握らせて”猫の手”を教えてもらうけどよく分かんなくて下唇を噛んだ。
「猫の手、ってなに。犬の手じゃダメなの!?」
見るからに痛々しい感じになってしまった。
いつも家の事は桃季があれこれやってくれてたけど、あの怪我は……どう考えても私のせい。
だから今日は、作ろう、と思っていた。
オムライスを!
「え、いいよ、もうだいぶ治ってきたし、簡単なものなら俺作れ……っ」
「いーの!作る!」
「でも芹奈出来ねぇだろ?料理なんて」
疑いがある眼差しで私を見つめる桃季に構わずキッチンに立った。
「任せて!出来る!」
「なんでそんな自信満々なんだよ……」
隣でなんか言ってるけどとにかく野菜を切ろうとにんじんに包丁を当てたその時だった。
「いたっ……」
早速包丁を滑らせて指を切ってしまった。
桃季は、
あー。言わんこっちゃないー、と言って
骨折していない方の手で血が出た私の手を握る。
「包丁握る時はこっちの手は猫の手、分かったか?」
猫の手……
無理矢理手を握らせて”猫の手”を教えてもらうけどよく分かんなくて下唇を噛んだ。
「猫の手、ってなに。犬の手じゃダメなの!?」


