あぁ、もう…。ほんとにこいつは…。

あとからブーブー怒るなよ…。

「えぇーん、……えぇー…んっ、」

「ん。したよ」

泣きわめくピンク色の唇を塞ぐようにしてキスをすると泣き声がピタリ、と止んでぱあぁ…!と、笑顔になった。

「ももきだいすきーっ!」

「はいはい、ありがとな」

「だっこ」

そう言ってすかさず俺の首に腕を回した。

もう…………。

大人しく寝てないと治んないだろ……。

コアラの如く俺の体に巻き付いてきたので
抱き上げて、寝かしつけようとそのままベッドへ強制連行。

我ながら素早い動きだったと思う。

でも……こうやって引っ付いてくるの…
なんか久しぶりだな。

出会ったばっかの時は毎日
こんな感じだったもんな。懐かしいもんだ。


***

そしてベッドに連れていった、は
いいものの……

自分が今ベッドに寝かせられている、と気付いたらしい芹奈が暴れだした。

「やだぁあああああああああああー!!!!
まだプチキュアごっこやるー!!!!!!」

手足をとにかくバタバタさせてベッドから
転がり落ちる勢いでゴロゴロしてしまった。