願わくは愛する人へ

戻った。また、真っ暗な世界だ。

隼人くんといると、世界が綺麗に見える。

きっと、何かがあるに違いない。

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学校に行く気が失せる。

昨日のことがあってから、遥菜の顔が見れない。辛すぎて、思い出したくもない。

LIREを開いて、1件も来てない画面を見る。

しかし、そこには新しい名前があった。

「隼人」

ーLIRE、交換しちゃった…

嬉しかった。
高校生になって、初めて交換した。

そう感動してる時だった。

ピコン

ー隼人くんからだ、、

「大丈夫?学校、来れる?迎えに行こっか?」

本当にこの人は無意識なのだろうか。
普通、こんなことを軽く言わない。

そんなことを思いながら、迎えに来て欲しかった。別に好意は持ってない。ただ友達の関係。だけど、心配してくれたんだって思うと、嬉しかった。

「いいんですか、?出来たらお願いします。」

「ほんと?!分かった!家って高校の近くだよね??住所送って!」

「はい。」

そんな短く感じるやり取りをして、準備をして、家の前で待っていた。

ー蘭奈ちゃーん!!

元気よく手を振る隼人くんが見えた。
私も手を振り返した。

周りが明るくなった。
この現象に名前をつけるとしたら、なんだろ。

ーおはよう!

ーおはようございます。朝から元気ですね。

ーそうかな?まあ、行こっか!

そして、一緒に登校した。周りに嫌な目で見られた。気づいてるけど、気づかない振りをした。ただただ、美しい世界をずっと見ていたかったから。

ーねぇ、見て。なんで、蘭奈と隼人くんが登校してるわけ??意味わからないんだけど。

そんな大声で話して。聞こえてるよって。


ーじゃあ、またね!!また、連絡する!

ーはい。ありがとうございました。

隼人くんと別れたあと、当然のように空は素朴なものになり、真っ暗な世界が目に映った。

ーねぇ、久しぶり!ちょっといい?

声をかけられた。その声の持ち主である遥菜に

ーえ、あ、うん。

戸惑った。ものすごく、怖かった。

ーあのさ。ただ、気になっただけなんだけど、なんで、隼人くんと登校してるの?そんな仲良かったっけ?

ー別に、たまたま会っただけ。

ーふーん。そっか。

ー何?妬んでるの?

ーえ、違うよ?

ーじゃあ、何?

ーちょ、待ってよ。なんでそんな怒ってるのかが分からない。聞いたのは周りに色々と言われてるから、大丈夫かな?って思って聞いただけで…

何言ってるの?
私は怒ってるんじゃない。ただ怖いだけ。
昨日の記憶が蘇る。

ーでも昨日、友達と私のこと、笑ってたよね?

勇気を振り絞り、聞く。

ーは?なんのこと?…あ、あれは、、

ーほら。言えない。

ー違う!止めてたじゃん。私!

ーえ、何言ってんの。嘘つくの?

ー何が?!嘘ついてないよ!

ーじゃあ、なんですぐ言えないわけ?

ー蘭奈が傷つくから。

ーそうやって、善人なふりをしてればいいの?

ーほんとにさっきから、何言ってるの?

ー…本当のこと言ってるだけ。

ーあ、まさか…まさか、願い人に会ったの?

遥菜の言っていることがよく分からなかった。

ーねがいびと、?

本当によく分からない。頭が痛くなる。

ー覚えてないの?小さい時、こういうことがあったじゃん。私が言ってないことを言ったって言って、喧嘩したこと。

ーえ、

ーその喧嘩になる前、ある男の子に会ったって、蘭奈が言ってて…

思い出した。忘れていた記憶が戻る。
私のことをおかしいと思った、遥菜が私を連れて、おばあさんのところに連れていってくれたっけ。それで、願い人と呼ばれる人には会わないようにって…そうだ、あの時、ある男の子に会った。その瞬間、周りが眩しかった。まさか…

ーもしかしたら、隼人くんが願い人なのかもしれない…

ーそうなの?!

ーまだ確信はしてないけど、そうだと思う。あの人と会うと周りは明るくなるし、真っ暗な世界が綺麗に見える…

ー今、話して思ったんだけど、もしかして、また症状がでてるの?

ー…うん。周りが暗いの。

ー薬は飲んでる?!

ー飲んでない…もう薬なくて…おばあさんの所にも行く気すら起きなくて…

ーそっか、じゃあ放課後、一緒に行こ!

ーうん。色々とごめん。怒ったりしちゃって…

ーいいの、こっちこそ、ごめんね。色々と最近、友達関係で忙しくて、蘭奈のこと見てられなかった。

あ、遥菜だ。私の知ってる遥菜だ。
少し目が覚めたのかな。

色々と思い出した。
私は鬱病に近い、不明な病気を持っている。
周りが暗く、空が素朴に見え、周りに近づけなく、友達も作れないほど人間不信になる。
だけど、「願い人」という人に会うと、その病気がなかったように感じることが出来る。
その代わり、代償を払わなくていけなかった。
小さい頃にも今と同じように、真の友達のことを恐れるように、幻想と幻聴が見え、聞こえる。その願い人が隼人くんだなんて、、

信じられないよ。