「更科さんってさ、真面目だけが取り柄って感じだよね~。彼氏とかいたことなさそう~」 「たしかに。あんな地味で冴えない見た目じゃ無理だよね」 こうやって言われるのは慣れてるはずだけど。 自分がいないところで、こうして偶然聞いちゃうとやっぱり少し傷つく。 この姿でいるのは自分で決めたことだから、傷つく資格もないんだけれど……。 思わずスカートの裾をキュッと握って、その場から離れようとしたら。 「真面目な子、俺はすごく好きだけどなぁ」 聞き慣れた声が耳に飛び込んできた。 この声は会長……?