偶然にも、廊下は誰もいなくて会長とふたりっきり。 それに、英語準備室は別校舎にあるので、生徒の出入りがあまりない。 「あ、あのっ、会長。ありがとうございました」 「いいえ。困ってる人を助けるのは当然のことだよ」 「あっ、じゃあ、このまま教室に――」 「戻るわけないよね」 「へ……?」 「こっちおいで……更科さん」 不意に手をつかまれて、そのまま引かれて――空き教室の中へ。 会長の手によって、扉の鍵がガチャッと閉められた。