もうすぐ夏休みに入る頃。

いつもとなんら変わらず、駅から学校を目指して歩いてると。


学校の門の近くで、泣いてる小学生の女の子がいて。


「えっ、だ、大丈夫……!?」

心配になって思わず駆け寄ると、膝のあたりをすりむいちゃってる。


「えっと、ケガしたのかな?」

「うぅ……痛いの……っ。さっき転んで、お友達にも置いていかれちゃって……っ」


な、なるほど。

周りには誰もいないし。

ケガしてるから放っておけない。


まだ少し時間に余裕あるし。

とりあえず、この子を助けるのを優先しなきゃ。