私には今日までの宿題があった

テスト勉強より難しかった



「あ、あの…
昨日のこと考えたんですけど…
私が大河原さんの
彼女になるっていうお話なんですけど…
この前、大河原さんの彼女に会って
私とぜんぜん違って
それで、本当に私でいいのかな…とか…
私が大河原さんの彼女って…」



昨日帰ってからずっと考えてた



「あのさー…
回りくどい」



「はい、スミマセン」



答えは出なかった



「いいよ
振っても…」



え…それは…

せっかくのチャンスなのに…



「私、中学の時に初めて彼氏ができて…
私がデートに行きたいってお願いしたのに
キスするタイミングとか上手くいかなくて
それで1ヶ月で別れたんです
それから彼氏いません」



「…」



で…?って話ですよね



「大河原さんとは
そぉなりたくないし
別れたら気まずくなるのも嫌で…」



「…」



付き合う前から
別れる話しちゃった



「スミマセン
変な話ししちゃって…」



「オマエが前付き合ってた話とか
スゲー妬ける」



自分だってこの前まで付き合ってたクセに…



大河原さん
もしかしてヤキモチ?

こんな私に?

へー…大河原さんて
相当私のこと好きなんだ



キュン♡



大河原さんと付き合ったら
私、幸せだろうな…



「あの…
私でよければ
大河原さんの理想の彼女になれるか
わからないですが
ホントは
大河原さんとお付き合いしてみたいです!」



「なに?
そのお試し的な言い方」



「お試しというか…
私、大河原さんと違ってまだ経験が浅くて…」



「付き合ったら何したい?」



「付き合ったら…
デートできますか?」



「デートするだろうね」



「遊園地とか行きたいです!
水族館もデートぽいですね!
あ…スミマセン
私ばっかり楽しんで…」



「遊園地、連れてくから
オレと付き合って…」



「はい!」



え?

遊園地につられた?



「そーゆー単純なとことか
よく言えば素直だし…」



「でも、大河原さん
彼女いらないって言ってましたよね」



「うん、言ってた
しばらく作るつもりなかった」



「じゃあ、やっぱり私は、遊び…」



「それはない
それくらい、オマエのことが好きってこと」



ドキン…



大河原さんて
そんなこと言っちゃうの?



「大河原さん
私、泣いちゃいます」



「え、なんで?」



「だって…
私も大河原のこと好きだったから

最初は怖かったけど
時々優しくて…

好きになったけど
彼女いらないって言ってたから
勝手にフラれて…

それなのに…
私のこと好きになってくれて…

嬉しいです」



「そーゆーとこも、好き
スゲーかわいい」



そう言ってくれた大河原さんは
私の好きな笑顔だった