だが、近年異能がある者はめっきり減っていて、流星の結婚相手としてちょうどいい年頃の娘に異能者が見つけられずにいた。
このまま漠然と異能をもつ女性を待つよりは、ひとまず結婚し、後に異能者が見つかれば妾に迎えるか、離縁して再婚すればいいと流星の父は結論を出し、ちょうど話があった荒鬼家との縁談をすすめたのである。
荒鬼家は帝国屈指の資産家だ。
先代が所有していた山から金が出たことに由来する。
金山は今なお大量の金を産出しており、荒鬼の資産は増える一方だ。金で爵位を買ったと揶揄する者もいるが、ただの嫉妬である。
荒鬼家は『あらき園』という児童養護施設を作り、戦争孤児や鬼の襲撃で親を失った子どもたちの支援をしている。
優秀なものには大学まで行かせ、海外留学までした者もいて、現在、鉱山の現場を仕切っている人材は彼らだ。
公爵という爵位は、金というより社会貢献が評価され叙爵されたのである。
流星の父は『金脈を見つけたのも、あるいは異能かもしれない』と言った。
このまま漠然と異能をもつ女性を待つよりは、ひとまず結婚し、後に異能者が見つかれば妾に迎えるか、離縁して再婚すればいいと流星の父は結論を出し、ちょうど話があった荒鬼家との縁談をすすめたのである。
荒鬼家は帝国屈指の資産家だ。
先代が所有していた山から金が出たことに由来する。
金山は今なお大量の金を産出しており、荒鬼の資産は増える一方だ。金で爵位を買ったと揶揄する者もいるが、ただの嫉妬である。
荒鬼家は『あらき園』という児童養護施設を作り、戦争孤児や鬼の襲撃で親を失った子どもたちの支援をしている。
優秀なものには大学まで行かせ、海外留学までした者もいて、現在、鉱山の現場を仕切っている人材は彼らだ。
公爵という爵位は、金というより社会貢献が評価され叙爵されたのである。
流星の父は『金脈を見つけたのも、あるいは異能かもしれない』と言った。



