「うっし、朝メシ食ったら頑張らねえとな」

「期待してるよ、怜。思ってる以上にきついからさ」


 結弦が不敵な笑みを浮かべて言う。

 男子達が草を刈っている間、わたしと美輝は旅館のお手伝い。連休中なので忙しいらしく、ちゃんとお手伝いができるかどうか不安だ。

 しかしそんな不安は、運ばれてきた朝食を見ると一瞬で吹き飛んでいった。

 具がたくさん入ったお味噌汁にお漬物、たまご焼きに焼き魚、冷ややっこと梅干しと明太子、煮物は小鉢に分けられていて、デザートまで付いていた。

 味はもちろん文句なしのおいしさで、昨晩お腹いっぱい食べたはずなのに、お釜で運ばれてきたごはんをまたもやみんなで平らげた。