死闘、果てず/その3
祥子
「喰らえ―!」
間一髪で横田の非情の刃を避けた麻衣は、さらに横になった態勢から、地面の砂を掴んで横田の顔面に投げつけた
「ぎゃあー‼」
起死回生の砂爆弾は横田の両目を直撃したよ
耐え切れず木刀を放って両目を手で覆った横田は、しかし、そのまま走り出したんだ
再び川に向かって…
...
ヤツ…、途中で”何か”を拾ったわ…
バシャ、バシャ…
横田は素早く目に入った土を川の水で洗い流してした
「待ちやがれー!」
今度は麻衣が、凄まじい形相で横田を追って、川の中に駆け込んできた
さっきまで、自分の顔面間近に迫っていたギザギザの折れた木刀を手にして…
二人はまたもや川の中で向き合った
「テメー!ぶっ殺してやるー!!」
怒り心頭の麻衣は、横田が真っ二つに折った木刀という凶器を握り、その横田めがけて川の中を突っ走って行った
バシャ、バシャ、バシャ…
「横田!死ねー!!」
カキーン…
うわー…
麻衣の木刀は大きく吹っ飛んだぞ…
そう…、横田の手には、またもやパイプ棒が握られていた
目を押さえて川に入って行った時、地面から拾い上げたんだ
自分で払い飛ばしたパイプの落ちた場所を、あらかじめ頭に入れていたんだろう
苦境に陥って逃げる局面でも、ヤツは冷静さを保てた訳だ
しかも、その闘争心は一瞬たりとも失せることはなく、次の攻めは常に頭の中で描いている…
...
「本郷!今度こそどたまかち割ってやるぞー!!覚悟しろ、テメー!…うぉー!!」
ガツーン!
麻衣ー!!
ついに喰らったか…
...
「麻衣ー!!」
「きゃあー!!」
またもやあっちこっちから叫び声が上がった…
「うぐぐっ…」
思わず片膝を川の中に落とし、パイプ攻撃を喰った右側頭部の手を当てて、麻衣は苦悶の表情だ
横田って野郎は、あんな残虐なこともやれちまうのか…
もう普通の女子高生なんぞと言ってられねーって‼
...
だが、さしもの横田も今の一打で相手が気になったのか、振り上げたパイプ棒を下におろして麻衣の様子を覗ってる…
と、その時だった
麻衣が横田の膝辺りにタックルをかました
凄いスピードだ
バシャーン…!
横田は大きな水しぶきを立てて後ろに倒れたぞ!
既にパイプは手から放れていた
「横田ー!そろそろ勝負だ!素手で来い‼」
「うぉおー、行くぞー!」
ここから、川の中での二人の像絶な殴り合いが始まった…
祥子
「喰らえ―!」
間一髪で横田の非情の刃を避けた麻衣は、さらに横になった態勢から、地面の砂を掴んで横田の顔面に投げつけた
「ぎゃあー‼」
起死回生の砂爆弾は横田の両目を直撃したよ
耐え切れず木刀を放って両目を手で覆った横田は、しかし、そのまま走り出したんだ
再び川に向かって…
...
ヤツ…、途中で”何か”を拾ったわ…
バシャ、バシャ…
横田は素早く目に入った土を川の水で洗い流してした
「待ちやがれー!」
今度は麻衣が、凄まじい形相で横田を追って、川の中に駆け込んできた
さっきまで、自分の顔面間近に迫っていたギザギザの折れた木刀を手にして…
二人はまたもや川の中で向き合った
「テメー!ぶっ殺してやるー!!」
怒り心頭の麻衣は、横田が真っ二つに折った木刀という凶器を握り、その横田めがけて川の中を突っ走って行った
バシャ、バシャ、バシャ…
「横田!死ねー!!」
カキーン…
うわー…
麻衣の木刀は大きく吹っ飛んだぞ…
そう…、横田の手には、またもやパイプ棒が握られていた
目を押さえて川に入って行った時、地面から拾い上げたんだ
自分で払い飛ばしたパイプの落ちた場所を、あらかじめ頭に入れていたんだろう
苦境に陥って逃げる局面でも、ヤツは冷静さを保てた訳だ
しかも、その闘争心は一瞬たりとも失せることはなく、次の攻めは常に頭の中で描いている…
...
「本郷!今度こそどたまかち割ってやるぞー!!覚悟しろ、テメー!…うぉー!!」
ガツーン!
麻衣ー!!
ついに喰らったか…
...
「麻衣ー!!」
「きゃあー!!」
またもやあっちこっちから叫び声が上がった…
「うぐぐっ…」
思わず片膝を川の中に落とし、パイプ攻撃を喰った右側頭部の手を当てて、麻衣は苦悶の表情だ
横田って野郎は、あんな残虐なこともやれちまうのか…
もう普通の女子高生なんぞと言ってられねーって‼
...
だが、さしもの横田も今の一打で相手が気になったのか、振り上げたパイプ棒を下におろして麻衣の様子を覗ってる…
と、その時だった
麻衣が横田の膝辺りにタックルをかました
凄いスピードだ
バシャーン…!
横田は大きな水しぶきを立てて後ろに倒れたぞ!
既にパイプは手から放れていた
「横田ー!そろそろ勝負だ!素手で来い‼」
「うぉおー、行くぞー!」
ここから、川の中での二人の像絶な殴り合いが始まった…



