死闘、果てず/その2
祥子
横田が真っ二つに折った木刀を握って麻衣に突進した後…
何と横田は、ズボンに挟んであったもう一方の折れた木刀を右手で掴むと、数メートル先に立ってい麻衣の顔面めがけてやり投げの要領で思いっきり投げつけたんだ
麻衣は、両の肘で飛んできた木刀を何とか払い落したが、臨戦態勢へ入れないうちに、足の速い横田の体当たりを正面から受け止める格好となった
それでも麻衣は、咄嗟に木刀を握った横田の腕を脇に抱えるようにして、ギザギザにとがった木片むき出しの切っ先をかろうじてかわしたよ
だが横田の体重を支えきれず、麻衣はそのまま転倒してしまった
そして次の瞬間目に入ったのは、まさしく恐ろしい光景だった
それは…、仰向けで倒れている麻衣の体の上に乗った横田が、木刀の切っ先を麻衣の顔に突き刺そうとしていたのだ…
...
「危ない‼」
その時、私は思わず叫んでいたよ…
いや、私だけではなかった…
...
麻衣は必死に木刀を握る横田の手首を両手で掴み、己の顔面数十センチ前のところで押し留めていた…
「うぉおおー!!」
「うぐっー!!」
互いに凄まじい渾身の押し合いが十数秒経過した…
あっ!?
横田は麻衣が押し上げる方向へと、一旦木刀を自らの頭上まで振り上げた
思わず横田の手首を離してしまった麻衣の顔面に、横田は一気とばかりに”それ”を振り落す気だ
「死ねー!!」
「わーっ!!」
...
「危ないー!!麻衣さん避けてー!」
「麻衣ー、逃げろ―!!」
「やめてー!!」
一声にこの場に立ち会う人間から絶叫が飛び交った
”グサッー!!”
その鋭い先端は、ほんの一瞬前までは麻衣の頭の下にあった地面に突き刺さった
「!!!…」
この瞬間、全員が息を呑んでたよ…
祥子
横田が真っ二つに折った木刀を握って麻衣に突進した後…
何と横田は、ズボンに挟んであったもう一方の折れた木刀を右手で掴むと、数メートル先に立ってい麻衣の顔面めがけてやり投げの要領で思いっきり投げつけたんだ
麻衣は、両の肘で飛んできた木刀を何とか払い落したが、臨戦態勢へ入れないうちに、足の速い横田の体当たりを正面から受け止める格好となった
それでも麻衣は、咄嗟に木刀を握った横田の腕を脇に抱えるようにして、ギザギザにとがった木片むき出しの切っ先をかろうじてかわしたよ
だが横田の体重を支えきれず、麻衣はそのまま転倒してしまった
そして次の瞬間目に入ったのは、まさしく恐ろしい光景だった
それは…、仰向けで倒れている麻衣の体の上に乗った横田が、木刀の切っ先を麻衣の顔に突き刺そうとしていたのだ…
...
「危ない‼」
その時、私は思わず叫んでいたよ…
いや、私だけではなかった…
...
麻衣は必死に木刀を握る横田の手首を両手で掴み、己の顔面数十センチ前のところで押し留めていた…
「うぉおおー!!」
「うぐっー!!」
互いに凄まじい渾身の押し合いが十数秒経過した…
あっ!?
横田は麻衣が押し上げる方向へと、一旦木刀を自らの頭上まで振り上げた
思わず横田の手首を離してしまった麻衣の顔面に、横田は一気とばかりに”それ”を振り落す気だ
「死ねー!!」
「わーっ!!」
...
「危ないー!!麻衣さん避けてー!」
「麻衣ー、逃げろ―!!」
「やめてー!!」
一声にこの場に立ち会う人間から絶叫が飛び交った
”グサッー!!”
その鋭い先端は、ほんの一瞬前までは麻衣の頭の下にあった地面に突き刺さった
「!!!…」
この瞬間、全員が息を呑んでたよ…



