「…いた」
一つずつ病室を覗いていくと、
私の病室から三つ離れた病室に、
二人組の女の子が話していた。
「……失礼…します」
私がそう言って病室に入ると、
二人の話し声はピタッと止み、
揃って私の方を向いた。
「…誰?」
髪の毛が、
腰の位置ぐらいまである女の子が尋ねた。
その横にいた、髪の型がボブの女の子も、
不思議そうな目で私を見ていた。
「…さっき廊下で話してた話…
…気になって…」
「さっき…?」
「…雪斗くんと一緒にデビューするはずだった子が、どうしてデビューできなかったのかって話」
初対面の人に、こんなにも
ズカズカと入って行っていいものだろうか。
私には分からない。
小さい頃から友達はいなかったから。
どうやって接すればいいのかも。

