あなたの世界にいた私




-コンコン


「失礼します」




とても悪いタイミングで、
優真先生が入ってきた。




だから、廊下で話している話題も、
そこまで聞こえて、
聞きたいところだけ聞けなかった。





「雪乃ちゃん、体調大丈夫?」




「うん、大丈夫」




「…何かあった?」




「え…?」





先生には、なんでも見透かされてしまう。




「先生、携帯貸して?」



「え、どうして?」







すごく嫌な顔をされてしまった。





「ちょっと調べたいことあって」


「…調べたいこと?」







「いいから、貸して?お願い」









こんなにも先生にお願いしたのは、
いつぶりだっけな?






「分かった。



でも、今は俺、勤務中。


だから後でな」






そう言って、
先生は出て行ってしまった。